進々堂

今回の京都のパン屋さんの最後を飾るのは、進々堂。

大正2年創業の老舗だ。京都市内に何店舗もありようなのだが、今日うかがうのは東洞院店。阪急京都線の烏丸駅を降り、東洞院通を5分ほど北に上っていくと進々堂のエンジ色のテントが見えてくる。

 

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進々堂 東洞院店

 

進々堂によると、創業者の続木 斉氏は大正9年(1924年)、日本のパン屋さとして初めてパリに渡り、パリで売られているパンを目にして、当時の日本で作られていた、柔らかく焼きがあまいパンではなく、堅焼きでバリッとしたパンを作る決心をしたという。

そして日本での研究・試作の結果、続木氏によって日本で初めてのフランスパンの売り出しが行われたとのこと。

 

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レトロバゲットの看板

 

フランスパンというと、昭和29年(1954年)にフランスからレイモン・カルベル氏が初来日しそこで日本に製法を教えたのが始まりという話をよく聞く。

だが実際にそれより以前に日本人自身の手で、フランスのパンの製法の導入の努力があったこと、それが現代まで活きて続いていることに驚きを覚える。

 

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スィーツ系も充実

 

進々堂は今年で創業100周年。

一般的には、京で創業100年といっても決してめずらしい話ではない。お茶屋やその他の商店など、創業200年、300年というような店はたくさんある。しかし、パン屋で100年というのはやはりすごいことなのだろう。

パンの街、京都という意味、重みを感じさせる。

 

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クロワッサン

 

クロワッサン。

やさしい食感。

 

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やさしい食感

 

バターの香りがすごくいい。

 

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レトロバゲット 1924

 

【スペック】

全長: 43.5㎝  全重: 199g  中心部の周囲: 13.5cm 高さ: 3.5cm  幅: 5.3㎝

【価格】

336円

 

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レトロバゲット 1924  裏面

 

バゲットは通常のものと、続木氏が渡仏した年号を名にしたレトロバゲット1924との2種類があった。となればレトロバゲットを買うのは当然ではないか。ちなみにレトロバゲットだけには1本、1本にその名称を書いた紙が巻いてある。

 

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細見の割にはクラストは薄め

 

粉はフランス産の小麦を使用。

見た感じの印象は、短めで細み。高さが3.5㎝なので少し平たい感じでもある。

細見であればあるほどクラストの印象は硬くなっていくものなのだが、このレトロバゲットのクラストには弾力が感じられる。

色は明る目の焼き色。表面のツヤが印象的。

 

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クラムとクラストのバランスがいい

 

カットしてみると、やはり細見の割にはクラストは厚くない。

クラムはもちっとした食感。塩味も適度にきいている。

シンプルに粉のうまみが伝わってくる。口に含んで噛みこんでいくと、粉のうまみの中にある甘みが最後の方でふっと膨らんですっと消えていく。シンプルで飽きない味わいだ。

クラムとクラストは、細みであるにもかかわらずクラストが主張しすぎることがなく見事にバランスしている。

もちろん、1924年当時の味ではないのは当たり前としても、シンプルでバランスのいい、老舗の歴史を感じさせるバゲット。

(平岩 高弘)

 

◆ 進々堂 東洞院店

Tel  :    075-253-0581

Adress  : 京都府 京都市 中京区 東洞院通り蛸薬師下ル

Open  : 07:30~20:00

HP  : http://www.shinshindo.jp/higashinotouin.htmll

 

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