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モンディアル デュ パン 2015(2) Mondail du Pain en 2015

■ 大会3日目 9月26日

フランスの中部、リヨンから鉄道で50分ほどの場所にあるサンテティエンヌで行われているモンディアルデュパン。地元メディアのカメラはもちろん、中国のテレビ局のカメラも入っていた。

 

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モンディアルデュパン メディアも入っている

 

競技としては最終日にあたる3日目は、前回の2013年大会で上位に食い込んだ強豪国が登場する。ベルギー、台湾、フランスだ。それにブラジルを加えた合計4カ国で競技が行われる。もちろんこの4カ国も前日に1時間の仕込み作業をおこなっており、そこの採点もおこなわれている。

仕込み作業から競技を見ていて特に目を引いたのはフランスチーム。

作業のスピードが驚異的に早い。手を動かすスピードもさることながら、一つの作業から次の作業へ移るときの動くに全く無駄がない。技術的に素人の私からみても、明らかに他のチームと次元が違うことがわかる。

またシェフとコミでのコミュニケーションがほとんどないのもフランスチームと特徴。もう何をどうするかがすべて決まっていて、各人がそれに専念するだけといった感じが極端につよい。「極端に」といったのはどのチームも当たり前に作業の分担と練習は十分してきているわけで、それでも環境の違いからくる多少の混乱や手順の微妙な部分での必要最低限の確認作業はあるのだが、フランスはそこがほぼゼロに近い感じなのだ。

 

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キャップが特徴的なベルギーチーム

 

「こなせる作業量でいったらフランスに勝てる国はいないのではないかと思う。」

これは第3回大会と第4回大会に日本代表として出場した安倍シェフ(大阪市天王寺区 パリゴ)の言葉だ。安倍シェフは今回の大会も日本チームに同行している。実際にフランスのブーランジェリーで何年も修業し大会に経験しているシェフは、ある意味フランスチームのすごみをもっとも理解している日本人の一人なのかもしれない。

「日本人は真面目だよ、その点は確かにフランスからも評価される。でも実際作業量ではかなわないんじゃないかな、フランス人たちに。」

 

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台湾チーム 淡々としたイメージだが早い

 

今日はどのチームも気合が十分に入っている。昨日はフランスチームが目を引いたが、今日は台湾チームの動きも素晴らしい。派手さはないのだが淡々とすすむ作業に無駄がない。台湾チームは過去に優勝をはたしている、強豪。

 

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フランスチーム 動きが早い 仕掛けも独特

 

ベルギーチームとブラジルチームはかなりコミュニケ―ションを頻繁にとっている。それだけ作業が進むのがが遅いように見えるのだが、これはフランスや台湾と比べるのが間違っているのだろう。この2国が特別すぎるのだ。

 

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ブラジルチーム コミは紅一点

 

■モンディアルとクープ

パンの世界大会でフランスで開催されるものはモンディアル以外にクープ デュ モンドがある

こちらはベーカリーワールドカップという別称を唱え、3年に一度やはりフランスで開催されている。第1回が1992年なので歴史としてはモンディアルよりも古い。3人でチームを構成しチームごとに争う。モンディアルと比べて人数構成は1名多いが、最大の違いはクープは各自が担当のパンを持っていてそれに専念すること。

モンディアルは1名のシェフがコミをつかいすべてのパンを見ていくことと比べると、同じチーム戦でもまるで別の戦い方をすることになるのがよくわかる。あえていうと各自の専門性を問われるのがクープで、一人の網羅性を問われるのがモンディアルと言えるかもしれない。

■すべての競技が終了

3日目の17:00ちかくに、今日の4カ国のすべての競技と審査が終了した。あとは翌日の審査結果の発表を待つのみ。今日の各国の作品も見事。バゲットをはじめ、お国柄パンやサンドイッチ、ヴィエノワズリーなどどれも華やかで素晴らしい。特に飾りパンは高さも十分にあり、見た瞬間の派手さが目を引いた。

 

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ベルギーの飾りパン

 

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台湾の飾りパン

 

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フランスの飾りパン

 

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ブラジルの飾りパン

 

■Award 9月27日

いよいよ表彰式。

この日は昼過ぎから各国の応援団が観客席に陣取って、表彰式の開始を待ちかねている。今回の参加国は合計で11カ国だが、応援団の人数で多そうなのは地元のフランス、そして台湾、その次に日本と中国だろうか。

 

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表彰式開始 トロフィーが並べられる

 

各国の選手団の紹介がおこなわれ、コーチを先頭に1国ごとに選手が入場してくる。観客席からはずべての国に惜しみない拍手と歓声が送られる。いかにも世界大会らしい光景。

そして結果発表がはじまる。

まずはテーマによって分かれている部門賞の発表から。そしてその中で見事日本チームが味覚と栄養部門でNo.1を獲得し、部門賞を獲得した。おめでとう!

 

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やった!日本チームが「味覚と健康部門賞」受賞!

 

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おめでとうございます!

 

全部で5つある部門賞の受賞国は以下のとおり。

Bio部門:ベルギー

ヴィエノワズリー部門:フランス

コミ部門:イタリア

味覚と栄養部門:日本

飾りパン部門:台湾

 

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そして総合順位の発表!

 

いよいよ総合順位の発表が行われる。

順位が発表されるのは1位から6位まで。そしてこの6位までの国には来年11月に台湾でおこなわれる「ベスト モンディアル デュ パン」の参加権が与えられるのだ。第6位から順に上位に向けて順位が発表されていく。

■ 日本第5位

日本は第5位に入賞。実のところ関係者全員はもう少し上の順位を狙っていただけに、「Japon」と読み上げられた時の瞬間は複雑な表情が選手や関係者の間ではしったのも事実だ。表彰式終了後、しばらくは順位に対する感想めいたものを何も語らなかった谷口シェフは、翌日以降になって自らのSNSで「残念ながら」とコメントしていた。

それが正直な感想だったのだろう。でもいろいろな制約があったであろう中で、やり切ったことへの満足感も同時に湧いていたように思える。シェフをはじめ山崎コーチにも篠原選手にも、力を出し切った人間だけが見せる一種の晴れやか表情がうかんでいた。

健闘に対してまた作り上げられたパンに対して、心からおめでとうということができた。

 

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日本チームは5位入賞 来年台湾でのベストモンディアルの出場権を得る

 

優勝は台湾チーム。

第3回大会に次いで2回目の勝利となった。あの飾りパンの迫力を思い起こすと、誰もが納得せざるを得ないものがある。素直に「素晴らしい、おめでとう」との想いがわいてくる。フランスチームは第2位に終った。そして3位はベルギーに。

6位までの総合順位は以下のとおり。

優勝:台湾

2位:フランス

3位:ベルギー

4位:イタリア

5位:日本

6位:オーストリア

 

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3位 ベルギー

 

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2位 フランス

 

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優勝 台湾

 

最後に素晴らしい戦いをみせてもらった日本チームのメンバーから今の気持ちを少しだけ聞かせていただいた。

◇谷口シェフ

「やりつくした、という感じです。今の自分として準備するべきことはすべてできたし、やれることはずべてやれたと言えると思います。(ベスト モンディアル デュ パンの出場権を得たので)またこれから来年の台湾に向けて、いろいろ勉強して引き出しを増やしていかなければならない。具体的なテーマはこれからですが、まずは自分をどこまで追い詰めていけるかだなと感じています。」

◇篠原選手

「練習してきたことはなんとか出すことができたと思っています。でももっと谷口さんをサポートするためにできたこと、動くべきことがあったんじゃないかと、終わってみて感じています。前日の夜は、レシピを見て作業をイメージしての繰り返しでした。(本番では)とにかく(パンを)作らなきゃならないということだけを考えていました。」

◇山崎コーチ

「結果はどうあれ、一区切りがついたという意味ではほっとしています。コンクールでは、まず目で見て美味しいと感じさせ次に食べて美味しいと思わせなければならない。次回は、゛目で見て”のところをもう少し強化してくことになるかな。(谷口シェフも篠原選手も)この大会で3つも4つも階段をあがったのではないでしょうか。あとは飾りパンですね。来年は(谷口選手のベストモンディアルと2017年大会への準備で)かなり忙しくなりますが、頑張りますよ。」

 

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素晴らしい戦いをみせていただきました

 

モンデュアル デュ パン 2015

モンディアル デュ パン 2015

(平岩 高弘)

 

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