Baguette Life バゲットがおいしい バゲットがたのしい 

『ビデオdeつくろう!』をつくったワケ

ビアンキュイでは教室で行ったシェフのレッスンを収録してネットで公開しています。有料配信です。

https://biencuit.jp

50種類以上あるパンのレッスンがどれでも1か月見放だいで4,320円(税込)。

このサービスを始めた理由は、全国の方にトップシェフの技術や考え方を広めたかったから。そして今回、それを進めるために1分ちょっとのショートムービーを作ってみた。ビアンキュイの『ビデオdeつくろう!』。これは本当にビアンキュイのレッスンに限らず、ご家庭でのパン作りに興味がある方全員にご覧になってほしい。

 

◆ パン教室に来れる人はほんの一握り

パン教室をやっていると痛切に感じるのは、参加できる方の人数の少なさ。ビアンキュイでは10人~15人くらいで運営している。人数は増やそうと思うとすればもう少し増やせるんだけど、それでもたかが知れていていることは確か。

それに、東京の渋谷の教室に平日の決まった時間に必ず来れる方という条件が非常に厳しすぎる。ありがたいことにビアンキュイでは毎月数時間掛けて関西やもっと遠くから参加されている生徒さんもいらっしゃいます。それはすごくありがたい!でも本当に多くの方にとって、レッスンに参加したくても参加できない状況だろうと思うのだ。

根本シェフと児玉シェフがな毎回毎回、本気になって考え、準備して、当日も朝の早くから会場入りして仕込みをしておこなわれるレッスン。中身がものすごく濃いし、何よりプロのシェフがパンを作るときに大切にしているエッセンスがいたるところにちりばめられていて、パンを作ることってこういうことなんだ!っていう気付きがたくさん出てくる。こんなすごいレッスン、そうそう他にはないぞと思わざるをえない。

メモをいくらとっても取りきれないし、何よりそんなに簡単に理解できない。その場でわかったような気になっても絶対消化できっこない。実際自分で作ってみて、その通りになったりならなかったり、そういうことを繰り返してやっと理解して身についてくものだと思う。それくらい深いし、理解能力としてもレベルの高いものを求めている。できるだけ優しい表現は使っているけど。

こんな素晴らしいレッスンが数人・数十人の人しか体験できないなんてありえない!

ミキシングの見極めはビデオで確認しながら

 

◆予想どおりすぎる反応

そういう想いが抑えきれなくてネットでの配信サービスを2017年4月からスタートした。

そして企画段階から予想されていた反応が、予想どおりにでてくるのだ。もう笑ってしまうぐらい予想どおり。

 

「初心者向けならともかく、上級者向けのレッスン内容はビデオじゃよく理解できないでしょう?!」

 

今でもすごく多い質問・問い合わせがこれ。

確かに生地には触れられない、香りも味もわからない、そこがビデオの欠点で、この点に関してはまったくそのとおりで言い訳する気は全くない。でもそこだけにこだわりすぎるのはどうかと。実際にはビデオの利点は意外なほど大きい。

1)知りたいところを何度でも見ることができる

2)いつでも見たいときに見たい時間だけ見れる

3)理解できないところはメールなどで質問できる

とても扱いづらそうな生地

 

実際にレッスンに出ている方は、レシピにびっしりメモを書き込んでいる。そしてメモに夢中で肝心のところを見落としていたりする。

でもどれだけ頑張って書いてもビデオの情報量にまったくかなわないのは誰が考えてもわかる。そしてよくあるのは、しばらく時間がたったあとにメモを見返しても思い出せないとか。それから生地を触った感触なども結構忘れてしまっている。

それよりビデオででてくるツヤや音、そしてシェフがのばしたり、たたいたりしている様子をそのつど見るほうがずっと参考なったりするのだ。実際のレッスンは一度だけ出て終わりだけど、ビデオなら何十回でも見直すことができる。この点は難しいことを理解しようとするのにはめちゃめちゃ合理的だ。

これだけメリットが大きいことを冷静に考えていくと、実際に生地がさわれないことがビデオを見ないことの理由にはならないことがわかる。

 

成形の段階で急に不安が出てくる ビデオと違う!

 

◆実際にビデオだけで作ってみよう しかも難しいやつを

頭の中であれこれ考えたり議論ばかりしていてもあれなので、実際に作ってみよう。

トライするのはビアンキュイのスタッフだが彼女はシェフのレッスンには一切出ていない。また事前にシェフとお会いしてミーティングしたり質問もしたりすることもない。正真正銘、皆様と同じようにビデオの情報だけで、シェフの教えるパンを作ってみるということになる。

第1回として挑戦するのは根本シェフのレーズンブレッド。

パン作りである程度経験のある方はご存じだと思けど、レーズンブレッドはとにかく持ち上がらないし、持ち上げてもケービングしやすいパン。あーやっと今回はうまく焼けたなぁと思ったら、すとんと落ちてしまった時のがっかりさったらない。

そのレーズンが70%も入っているのが根本シェフのパン。どうしたってケービングするよね。

作る前からスタッフはものすごく緊張してる。彼女もパン作りに関してはかなりの経験があるし有名な学校も出もいっていて、こう言ってはあれだけどちょっとしたパン教室の先生よりは経験があるとも言える。

まぁだからこそこのパンのむずかしさがわかるし、緊張しているわけですが。

「失敗してもいいからさ。」

今回の試みはパンがうまく作れるかどうかではない。それはどうでもいい。

だいたい、うまくできるわけないんだから。

たとえパン教室の先生を何年、何十年やっている経験があろうと、ビアンキュイのレッスンは一度見て作ってうまくいくような、そんなレベルじゃないから。うまくいくかどうかではなくて、ビオオでシェフが伝えたいと思っている技術やポイントが理解できるかどうか、を試すのが今回の趣旨。

というわけでやってみました、ビアンキュイの「ビデオdeつくろう!」

そしてパンを焼きおわったスタッフの感想が秀逸だった。

ホイロではあきらめモード でもシェフのアドバイスを守って最後まで

 

◆やっぱりビデオはわかりやすい!

「すごくわかりやすいというか参考になりますよ、ビデオ!」

「ミキシングでバターを入れるタイミングとか、バシュナージュするタイミングとか、何かをするタイミングでは必ず生地の状況をビデオで確認できるのがすごく参考になりました。」

「事前に一度ビオでを見てレシピにシェフの説明やポイントをメモしておきました。そしてそのメモに沿ってビデオで確認しながらパン作りを進めていくと、ものすごく的確に判断できます。ビデオで確認しなかったら絶対もっと自分流に処理してしまって、別のパンになってしまっていたと思います。」

そうなんだ!

あらかじめ確認したい工程を決めておいて、そこでしっかりビデオで生地の状態を比較しながら作業していく。これがビデオレッスンのポイントを最大限に生かした利用法のようです。

何はともあれ、作ったスタッフが一番ビデオの便利さに興奮しているのが面白かった。そしてうれしかった。

焼き上がりは上々でびっくり ケービングも起こさない

 

ぼくは収録でレッスンに出ているので、ビデオだけ見るっていう経験がなかったんですよね。

かなり昔、ネットでイーラーニングみたいなもんが出てきて、みんな期待して、だけどコンテンツの中身が薄くて残念なサービスが多くて、それで今でもネットでビデオを見て技術を身に着けるということに対してみんながネガティブな感情を持つようになってしまっている。ぼくもその体験はしているのでその気持ちはよくわかる。だいたい昔はワンソースマルチユースなんていっていて、テレビやDVD、ネットから雑誌までに使ってマネタイズしようなんてしてたからすごくちょうど半端なものを作っていた。

ビアンキュイはネットで見て分かりやすいようにという一点でコンテンツを作っている。

でも多くのネットサービスが実は過去失敗したものを蒸し返すことによって普及してるのも事実で、そろそろビデオが娯楽だけでなくなる時代に来ているのかなという気がしている。

まだまだ機能面で強化していく部分は多くあると思うのでそこも強化するし、なによりビアンキュイのネット配信はこれからも力を入れていく。

だって、仕事がいそがしかったり、小さい子供がいて手が離せなかったり、距離的に無理だったり、時間が合わなかったり、とにかくレッスンに来れない事情をかかえていながら、それでも美味しパンが作れるようになりたい、自分で作った美味しいパンを誰かに食べさせていっていう情熱を持っている人は全国でものすごくいるわけで、そしてそういう人たちに絶対あきらめてほしくないわけですよ、私もシェフも。

だから日本中の方々や世界中の方々に根本シェフや児玉シェフの技術や想いを伝えていこうというのがビアンキュイの理念なわけで、これを実現するためにめちゃくちゃ頑張っていこうというわけです!

(平岩 高弘)

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

Post Navigation